Ginji-150fnのGS2インチクレイフォード接眼部にEAFを取り付けました。
10年前、学生時代に¥37,500で購入したGinji君…今はほぼ6万円にまで値上がりしているみたいですね。
さて、細かいところで不満点ありつつも、こんなにお安いのによく頑張ってくれているGinji君ですが、GSO社製のクレイフォード接眼部が曲者で、なにしろ丸っこくてEAFの固定に使えそうなネジもないという大きな欠点があります。なんなら(公式?)EAFコンパチリストにUnsupportedと明言されています。
私は数年前にArduinoで自作した電動フォーカサーを取り付けて使っていました。ASCOMで制御もできるし実用上は特に問題なかったのですが、なにしろモーターがデカい・重い・個別に12Vが必要で取り回しが悪い。
それに比べてEAFっていいですよね。見た目がスタイリッシュだし、USBバスパワーだけで動作、しかも超コンパクトなのにクソデカNEMA17PG27モーターよりステップ数が多い。
どうしてもGinji君にEAF取り付けたくて、ネット徘徊した結果取り付け成功したのでその内容をまとめます。
Adruino ASCOMフォーカサーを自作したときと同様、Thingiverseで取り付けアダプタの3Dプリントデータを公開している方がおられました。
ファイルが複数ありますが、STLファイルをJLC3DPで3Dプリント。素材はPA12-MJFを選択。費用は送料込みで12ドルほど。
印刷されてきたものがこちら。裏面の六角穴のM4ナットを圧入した後の状態になります。圧入は表からボルトを締めていけば簡単に入ります。
必要なもの一覧(丸数字はネジ穴の番号に対応):
①M4x16mm 六角穴付きボタンボルト(Monotaro)
②M4x25mm 六角穴付きとめネジ 平先(Monotaro)
②M4ローレットナット(Monotaro)
③M4ナット(裏側に圧入)
③M4x16mm ネジ、ワッシャー
④(+)トラスタッピンねじ 2種溝なしB-0形(Monotaro)
モーターカップリング(4.5mm-5mm)(Monotaro)
④のタッピングネジはいらないかも。あまりネジが効いてる感じがしないし固定強度は④がなくても十分に感じました。
なおこのクレイフォードの軸は4.5mmなので、EAFに標準添付のモーターカップリングはサイズが合いません。4.5mm-5mmの異径カップリングが必要です。
裏面がこちら。
①の穴はフォーカスロックネジのネジ穴に対応します。このアダプタ固定用。
②の穴はフォーカステンションネジのネジ穴に対応します。とめネジでテンション調整しつつアルミブラケットの上からローレットナットでアダプタとブラケットを共締めします。
③④の穴はアダプタにアルミブラケットを固定する用。④は補助的。
実際にEAFを取り付けるとこのようになります。上のアダプタ画像と180度向きが違うのでご注意を。ワッシャー付きのプラスネジが刺さってるところが③の穴です。
クレイフォードのテンションを調整したいときは、ローレットナットを外して六角レンチでとめネジの締め具合を調整します。
ただこれだと現地で調整したいときにレンチが必要でめんどくさいので、長いM4のローレットネジがあればツールフリーにできそうです。もし手に入ったら追記します。
動作は完璧に問題ありませんでした。ただこのクレイフォード自体の問題で、重い冷却CMOSカメラを付けたときに鏡筒の向きによっては軸がスリップします。もしかしたらそのうち笠井のMRP接眼部に交換するかもしれません…(接眼部だけで鏡筒の価格とほぼ同じなので二の足を踏んでいます)。
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