ベランダで天体観測をされている方が皆悩むことだと思いますが、屋根があるので広い視界を確保するためには、可能な限り機材を手すり側に寄せて設置したい。できれば手すりに載せたい。ということでこれをできるだけお安く実現できないか考えてみました。

うちのベランダの手すりは、厚みが15cmあるコンクリートで上面は平らです。何かクランプ的なもので手すりを挟むように固定すればいけそうです。

先人の知恵として、同じようなコンクリートの手すりに赤道儀を設置されている方がおられます。中型赤道儀を載せても大丈夫そうなくらい頑丈そう。ただ、部品がお高い。パラボラキャッチャーがAmazonで1個7000円ほど、それが2個とチャンネルブラケットで2万近くかかりそうです。私の場合、載せるのはAZ-GTiなので、ここまでの強度は必要なさそうです。

材料

土台(手すりにクランプ固定できるもの)

まずもっと安くて使えそうなクランプがないか探して見つけたのがこれです。ガレージミラーをコンクリートブロックなんかに取り付けるときに使うやつみたいですね。1個982円。お安い。実際買ってみたら2mm厚の鉄板で思ったよりしっかりしてました。

AZ-GTiエクステンションピラーの土台

AZ-GTiのエクステンションピラーを載せる土台としてはこいつが使えそうです。カメラ用のチーズプレートですね。真ん中に3/8″のネジ穴があって、両端が長穴になっています。長穴を利用して先ほどの取付金具に共締め固定する作戦です。こいつも1,278円で非常にお安いですが、アルミで厚みが10mmもあるので強度は十分でしょう。幅が50mmなのでピラーが少しはみ出ます。もう少しだけ幅広なのがあればベストなんですが…。

ねじ類

以下にごちゃごちゃ書いてますが、リストにまとめておきました。

  • 1/4″ UNC 長さ1/2″のキャップボルト(ステン)×4(←もうちょい長くてもいいかも?)
  • 1/4″ UNC ナット(ステン)x4
  • M6ワッシャー 外径が大きいもの x4(1/4″ワッシャーの代用・M8用の穴に1/4″ナットを固定するために必要)
  • 3/8″ UNC 長さ3/4″のボルト(ステン)x1

あとは、3/8″ UNCのちょうどいい長さのネジがホームセンターで見つからなかったので、少し割高ですがこれもAmazonで長さ5/8″(15.88mm)のネジを調達。カメラネジの規格は長さが4.5mmだそうですが、チーズプレートの厚みが10mmなので1mmのワッシャーを入れれば15.88-10-1=4.88mmでちょうどいいくらいでしょう。AZ-GTiの使用だけを考えるならもう少し長めのネジのほうがよさそうだったので、最終的に3/8″-3/4″のネジを使用しました。

ガレージミラー金具の開き固定とチーズプレートの固定には、付属のM8ボルトではなくM6のボルト・ナット・ワッシャーを使います。チーズプレートの長穴部分には1/4″のキャップボルトが入るのですが、入手性が悪いのでM6で代用します。M6の場合キャップボルトの頭がくぼみにはまらないので、ワッシャーで挟んで固定することにします。…と思っていたのですが、AZ-GTiのピラー底部が思ったより太くて干渉しそうだったので、1/4″ UNCのキャップボルトとナットを購入しボルトの頭が飛び出ないようにしました。ウィットネジはホームセンターでもよく売ってますが、ユニファイネジは入手性が悪くて難儀しますね。インチネジ嫌いです。ちなみにホームセンターで売ってたウィットの1/4″キャップボルトだと、微妙に頭が大きくてチーズプレートの溝にはまりませんでした。ステンの1/4″-1/2″ボルトナット×4で2000円。タカイ…。ワッシャーはM6で代用できます。

完成図

組み上げるとこんな感じになりました。完全無加工で組んだだけです。1/4″キャップボルトの裏にはM6のデカいワッシャーが挟んであります。だいたい7000円くらいで作れたでしょうか?AZ-GTiで使うには十分な強度だと思います。

あとは適当なゴム板を挟んで水平を調整しつつ、手すりに設置すれば完成です。

ピラーを掴んで揺らそうとしてもビクともしません。もともとガレージミラー用の金具ということで屋外用なので対候性も問題ないと思います。